寄稿

【念仏に満ちたふる里の村】


折谷 吉治 さん
                 諏訪町内会 佐平あらい   出身
                  神奈川県 三浦郡葉山町  在住
はじめに
 最近、私はお風呂の湯船につかると時折、「ナンマンダブツ、ナンマンダブツ、ナンマン・・・・・」というように、念仏が自然に口をついて出てくるようになりました。
これはどうも、60歳近くになり、かつて念仏に満ちた村に生まれ育ったことの影響が出てきたからではないかと思っています。

ふるさとの村
 私のふるさとは、富山県の東端、新潟県との県境に近い朝日町の「笹川」という村です。
北アルプスが北東に向かって立山、剱岳、白馬岳などと連なって、日本海に落ちる直前の小さな谷間にあります。村は四方が山に囲まれ、幅が数百メートル、長さが4~5キロほどです。村の中心をイワナも釣れる川が流れ、この川が日本海に注ぐところだけが、村の小さな出口になっています。このように、山と川があり、海にも近い、いわば「箱庭」のようなところです。
 村には当時200戸ほどの家があり、小学校(廃校になりました)をはじめ、神社と真宗大谷派のお寺が二つありました。お寺が二つといっても、「大寺(おおてら)」と「小寺(こでら)」ということで、小寺は大寺の前にあって、普通の家のような感じでした。 

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